以前のブログで、28歳で株を始めたと書いた。
今回は、最初の株との接点について書いてみたいと思う。

というのも、そのときの出会いが、今の投資スタイルの根幹でもあるからだ。

僕はお笑い芸人を辞めた後、28歳でNYに短期留学した。

昔からヒップホップを中心とした黒人文化に興味があって、その文化の中心だったNYは一度は住んでみたい場所だった。

そこでアジア系アメリカ人のチェンに出会った。彼は当時40歳で独身だった。

僕が彼から英語を習う代わりに、日本語を彼に教えるというlanguage exchangeのパートナーだった。

同じアジア同士、波長がとても合った。

僕は、語学学校が終わってから暇になるので
チェンとよくlanguage exchangeをした。
彼は仕事をしている様子がなかった。
僕が会いたい時にいつでも彼と会えたからだ。

チェンに仕事は何をしてるのかと聞くと、
決まって勉強中の日本語で、

ヒ・ミ・ツ

と答えた。

僕の中で、チェンは何で生計を立てているのか?英語の勉強よりもそれが気になってしょうがなくなった。

チェンは、マンハッタンから少し離れたエリアのマンションに住み、贅沢な生活とまではいかないが、どこか余裕のある生活ぶりだった。

ある日、チェンとAppleの話をした。

チェンは、Appleをこよなく愛しており、異様なまでに詳しかった。
僕は、当時iPadも販売し、この先魅力的な製品はでないのではないかと話した。

珍しく激しい議論になった。
チェンはまるでジョブズが憑依したように反論した。

議論の中、そんなに好きならAppleに入社した方がいいと伝えると、

だから、Appleの株も買っていると答えた。

どれぐらい持ってるのと聞くと、

言いづらそうに、

全資産。

ぜ、ぜんしさん。。。



どんだけ~



松尾




驚いて、
僕  「いつ頃Apple株を買ったの」
チェン「2001年 ipodが発売した年」
僕  「すごいね~。10年前だ。結構儲かってるの?」
チェン「うん。30倍くらい。」




どんだけ~



ikko


衝撃すぎて本物のIKKO出てきました。


そこからチェンが秘密を教えてくれた。

最初は両親が残してくれた資産をETFで運用していたが、現在は、Apple株のみ。
今は、投資のみで生活をしていると。

僕はこの時、心の底からこう思いました。


こんな偉大な人になりたい!


自分の好きなことだけをして生きる。
なんて素敵なんだろうと、いつか株を始めようと心に誓ったのでした。


ちなみに、現在のAppleの株価は、113ドル。
彼が買ったという2001年の株価は0.4ドル

282.5倍です。
もし100万投資していたらたった20年で、約3億になっているわけです。


apple


ipodを発売した時、誰しもがAppleを知っていました。
Appleは2000年にジョブズがCEOに再度就任して魅力的な製品をリリースし続けます。

ipodとiTunes、iPhone、iPad

みんな使って、みんな知ってる。
でも、それらの製品をリリースした時に、もしApple株も一緒に買っていたら??

そう。どのタイミングでも10倍以上にはなっているわけです。

保有し続けるのは本当に大変なことだけど、株式投資には夢がある。

それを教えてくれたのがチェンでした。
今はチェンと連絡をとれてないけど、僕の心の師匠であり続けます。

以上が僕の投資の原点です。



■僕の投資の根幹にあるもの


僕の資産の1/3は、ホープで作られてます。
去年ホープとめぐりあって、集中投資によって急激に資産が増加しました。

幾つもいい銘柄を探し出す必要はないと思っています。
一発屋でいいのです。
(芸人もそうですが、一発当てるということは本当に誇るべきことだと思います。)

もし本当に急成長する会社を見つけられたならば、資産を集中し、信念をもって長期保有する。
それこそが投資の王道であり、僕の理想とする投資です。

その究極形がチェンが投資したApple株への長期投資であると思っています。